矢野良子選手といえばJOMOのエースで、全日本チームがアテネオリンピックへの出場を決めた仙台でのアジア選手権の試合の立役者の一人。シャンソンとのセミファイナル第1戦では久しぶりに爆発して、その試合はJOMOが勝利して、やはり矢野選手が活躍しないと勝てないと感じたばかりだというのに・・・。ただ、このシーズンはボールのサイズが変わったことと、先輩3選手が引退したことにより、(おそらく)マークが集中したことからか、これまでと比べると成績はいま一つではあった。肝心の3ポイントの率も。
同じ試合で立川選手も爆発。そりゃ、この二人が爆発すれば、調子に乗るだろう、と思う。この二人が爆発するということは、スティールと3ポイントが立て続けに出るということなんだから。上記の記録でも、立川選手はスチール5。ただ、レギュラーシーズンの最終戦で、みすみすスチール女王の座を逃したのは、残念至極。もちろんチームの勝利が大事ではあろうが、ただ最終戦は勝敗に関わらず順位は変わらないという状況になっていたのだから、取れるタイトルはぜひ取ってほしかった。出場時間あたりにすれば、抜群にスティールの率が高い選手なのに、もしタイトルを取らずに終わってしまったりすることは、評価がおかしくなって、それは女子バスケ全体にも良いこととは思えない。
あと、紺野選手が全体にシーズン前に期待したほどには活躍できなかった。けがもあったこととは思うが。このあたりの明らかに中心になると思われた選手には当然昨年度までよりマークがきつかったことだろう。ただ、来シーズンは矢野が抜けた分、さらにマークがきつくなるのではないかと思われる。
そのほか、チーム全体として、ある程度以上大きなビハインドがあって試合終盤になったときに、先に気持ちの上で勝利をあきらめてしまっているように見えることがあった。矢野選手や立川選手など爆発力のある選手がいるのだから、少々の点差でもうまくいけば逆転の可能性はある。それだけの力はあったはずだ。ただ、ベテラン3選手が抜けたため、それを十分にコントロールできなかっただけと思う。それなのに、力がないと思い込んでいて、ある程度以上点差が開くと、あまり頑張らなくなっていたように思う。
来シーズンは4回総当たりになるようだが、矢野選手が抜けた分、JOMOにとってはさらにむずかしいシーズンとなろう。また、矢野選手はいったいどこのチームに移籍するのか。そして、来シーズンこそ立川選手はスチール女王になることができるのか。
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